2013-01-01から1年間の記事一覧

梅沢和木が扱うのは、キャラの死体か

震災は人々の生を断片化し瓦礫に変えた。被災者にとってかけがえのない思い出の品が、そこではあらゆる意味を剥奪され、物質へ還元され、「ゴミ」に変えられてしまった。それは耐えがたい経験だが、しかし不可避の現実でもある。オタクたちが愛するキャラク…

黒瀬陽平『情報社会の情念』を読んだ。

黒瀬陽平『情報社会の情念』を読んだ。とりあえず、梅ラボについて、 「キャラクターのおばけ」だけを使って絵を描くことのできる唯一の作家」 としているにも関わらず、何故、「キャラのおばけ」性を自ら引き寄せることなく、直截的にキメこながコピペされ…

『創造の欲望をめぐって―キャラ・画像・インターネット―』目次

論文、『創造の欲望をめぐって―キャラ・画像・インターネット―』の目次です。 内容としては、2011年、1月の時点で執筆が終わっているもので、展覧会「JNT×梅ラボ 解体されるキャラ」の問題意識を引き継いだ論文になっています。 メール、もしくはtwitter id …

MOBILIS IN MOBILI 交錯する現在 カタログに寄稿しています。

コーポ北加賀屋で開催され、現在Gallely MoMo projectsとCASHI°で巡回展が開催されている「MOBILIS IN MOBILI 交錯する現在」のカタログに、梅沢和木論、二艘木洋行論で寄稿しています。

講評とは何か

最近、展示に行って「講評してくれ」と言われる機会が何故か立て続けにあり、困ってしまったのだけれど(つまり、上から目線を期待されてしまうと弱ってしまうわけなのだけれど)では、講評とは何か、それが批評とどう異なるのかを考えると、自分の行う批評…

同人誌『ニコちく―ニコニコ建築の幻像学』に寄稿しました。

MobsDrive | 集合欲研究会ブログ/ニコちく跡地同人誌『ニコちく―ニコニコ建築の幻像学』に寄稿しました。Minecraft内のブロックで制作されるドット絵についての考察ということで依頼を受け、「ビットマップとインターフェイスの美学」と題したテキストを寄…

GIFはどう硬く、JPEGはどうぬめっとしているのか

インターネット・リアリティ研究会の座談会の、「GIFとJPEGどちらが硬いか」という話題*1だが、これはGIFとJPEGの要件を考慮すれば簡単に理解できる*2。あと、ここでいう硬さはおそらく「よりソリッドである」という意味。GIFが硬いのは、その圧縮方式が、色…

お絵描き掲示板のインターネット・リアリティ

座談会の文字おこしがアップされました。ICC ONLINE | インターネット・リアリティ | 座談会「お絵描き掲示板のインターネット・リアリティ」

電子のメディウムは光を介在することで人の目に認識される。(twitterまとめ)

蒸気機関車が、現行の電車の車両よりも圧倒的に魅力的なのは、明らかにそのメカニズムのフェティッシュさゆえだ。蒸気がピストンの動きに変換され、複雑な機構によって車輪が駆動し、鉄の巨躯を疾走させる。その色気はメカニズムのワンダーだ。機構を明示す…