善意の狼少年が世界を喰らい尽くす。

善意という化け物を自覚せよ。飼いならせ。*1
手段を間違えるな。自分の土台は何かを見ろ。疑え。
無邪気に拳を振りかざすな。矛盾を飲み込め。

2008-05-11



一方で私たちは、何をどうすれば世界はよくなるのか?という見通しを立てられない。
抽象的過ぎるし。
ならば、今隣で困っている人間をいかに救うか?ということから始める方がいいだろう。
そして、人を救うということは、一回性のものではない、ということにも気をつけるべきだ。

梶ピエールの備忘録。
週末婚? - 内田樹の研究室

一回性で無い繋がりを「共同体」というのだろう。だからこそ今、共同体の再生が叫ばれている。


今、学科の授業で造形ワークショップを企画している。毎年長野県と徳島県で行われていて、徳島県では10年目、長野は6年目を迎える。それぞれ、地域の役場や美術館と提携して行われている。
その背景には、「地域のコミュニティーの再生に文化芸術が関与できはしないか?」という考えがあるのだが、徳島と長野ではその様相が違う。
徳島ではそもそも、地域のコミュニティーというものが、山間部ということもあり、ある程度機能しているのに比べ、長野ではそういったものがやはり薄くなっている。
そもそも、役場や美術館ははじめ、外部からの集客、といったことを考えていたようだ。今年からは生涯学習という形で「地域のためになることは何か?」ということを考えている。
豊かな生活とは何か?
豊かな生活を求めるべきか?
まずはそこから問い直さなくてはいけない。

*1:いや、まぁ人間の情動はなんにせよ化け物なんですけど。