アート

「審議経過報告への意見」

文化庁がパブリックコメントを募集していたので、書いてみました。こちらはtogetterでのまとめ。 文化審議会文化政策部会「審議経過報告」に関する意見募集の実施について - Togetter意見は以下の通り。 第1文化芸術振興の基本理念 【2頁】 「文化発信面で…

「アート」「芸術」という語に潜む二重性について

「アート」あるいは「芸術」という言葉には二重の意味が張り付いており、それによって定義や会話が平行線、あるいは不毛な対立へと発展しかねない用語であるように思う。存在論と価値論一つ目は、存在論的な意味での「アート」「芸術」である。存在論とは簡…

国家としてどのような「芸術」を称揚していくべきか

近代美術というのは、国家の理念であるとか、ナショナリズム、国家の覇権、産業振興などの政策パッケージにおいて初めて機能しています。かつて「日本画」はナショナルペインティングとして、国民国家の装置として必要とされていました。しかし、敗戦後その…

例題:日本画について

■美術制度を通して「日本文化」のイメージを探る。さて、明治以降の文化を考える上で、国家による制度の操作を見ていくことにしましょう。「日本の伝統文化」というイメージそのものは、大抵、室町期以降の文化がイメージソースです。*1和室、茶道、など。 …

デジタル・オイル・ペインティング展 メモ

デジタルオイルペインティング展は、油絵描画シミュレータ(OPS)の研究成果の発表展。藤幡正樹をプロジェクトリーダーに東京芸大藤幡研、佐藤研、東大池内研、東工大中島、斉藤研、近畿大岡崎研の共同プロジェクトで、人間の描画行為の基礎的な理論の抽出を…

「解体されるキャラ」展 開催します。

11月9日よりJNT×梅ラボ 「解体されるキャラ」展を開催します。 場所は武蔵野美術大学apmg 4月から学科の授業で企画コンペをやり、ようやく実現に至りました。http://apm.musabi.ac.jp/apmg/cutupchara/ただいま絶賛準備中。

101アートフェアの感想

4月1日に秋葉原で101東京コンテンポラリーアートフェアを見てきたので気になった人らをダラダラと。榎本耕一 こういう評価軸が自分の中にあるのがすでに注目すべき事態なんだけど、pixivにいても全然驚かない。okamaっぽいな、と思う。というか色はokamaの方…

鑑賞教育と感性と自分探し

「感性の発見」とだけ言うと、なんだか「自分探し」ですか?という感じがする。自身の感性を発見し、それを肯定する。受け入れるプロセスは当然のことながら、その後の課題にも取り組まなければならない。私たち自身の感性が変化しうるということや、感性が…

必要とされる美術教育

価値の判断基準が自分の外にある人間は表現者になれない - 発声練習 大学院の教授がクソだと言われる一つの理由最近私は、指導要領の改定を受け、美術での鑑賞教育が更に強化されることを受けての、授業開発のお手伝いをしています。その中で、私が特に本質…

プライマリーフィールド感想 後編

プライマリーフィールド感想 前編 - 隣の誰かと遠くのあなたを 続き。 四人目、石川順恵さん OHPで広告などからモチーフを持ってくる、というスタイル。 正直なところ、チケットとなった「生命の花樹の柱頭」のほかはピンとこない感じがした。 話では、自分…

プライマリーフィールド感想 前編

12月23日、神奈川県立近代美術館葉山の「プライマリーフィールド」でアーティストトークがあってので行った。 (さかぎしよしおうさんに招待券をもらってしまった!*1 聞き手が林道郎先生*2。 まずは吉川陽一郎さん。*3 「私の八月の嵩(かさ)」という鉄の…